2007年大晦日深夜の道々106号線にて撮影した深い積雪の道路につけられたたくさんの轍の写真
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 轍が見えているうちはまだいいのですが、吹雪や降雪により隠されてしまうとお手上げです。勘とタイヤから伝わる感覚で走るしかありません。気象条件が悪くなると車は路外転落を恐れて中央寄りを走ろうとします。そして路肩には踏まれていない新雪部分残ります。

 深雪は走行抵抗が激しく、小さいタイヤを履いた車両等はスタック(埋まって)してしまうこともあります。そこを強力なスパイクタイヤにものを言わせて車重とパワーでもりもり加速していくと面白い事がおきます。

 夏場に起きる「ハイドロプレーニング現象」とは大雨の道路を高速走行した際に水の幕によってタイヤが路面より浮かされてしまい、ハンドル操作が出来なくなる現象をいいますが、冬場は深雪道を力ずくで疾走すると雪によって前タイヤが硬い路面より浮かされ、ハンドルが利かなくなるのです。

 それは一本の平均台の上をバランスとって進んでいるような、細身の歩くスキーの板で深雪の急斜面に挑んでいる時のような、非力なスノーモビルで埋まりそうな深雪を進んでいる時のような、狭いバランスポイントに全身を使って乗り続ける感覚です。

 道々106号線の二十年前は見た目このような深い轍が幾重にもなる砂利道でした。オフロードバイク乗り大喜びの道でした。ハンドルをしっかり押さえながらアクセルを開けてバイクを飛ばしていると、路外転落している乗用車を見つけました、あわててバイクをとめて様子を見にいくと、人の気配は無く既に事故から数日経過している放置車両でした。フロントガラスの血の痕を見てしまい、ビビリモードで慎重にバイクを走らせた思い出があります。
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