ここで冒頭に書いた出来事が起きます。・・・競技役員の方からFISの規定が変わった事を聞きました。
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この道具の組み合わせではFISの公認大会には出場できなくなりました。 |
左)滑走軸足の最上級モデルのスケーティングスキー(190cm)
中)推進軸足の滑走面にキックステップの刻まれた歩くスキー(167cm)
右)八角断面の軽量中空構造の一本杖ストック(雪接面より上で180cm)
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「一本杖スキーはFISの競技規格に合致しない」 |
現場では 1)スキーの最小値が身長マイナス200mmだったのが100mmに変更された事 2)ストックの長さの測定方法が雪接面より上の長さというのが先端よりの全長になった事という2点を説明されました。 1)についてはキックスキーが167cmなので目視的にも完全にアウト 2)についても雪接面より上で身長マイナス2cmで作ってあるので、新ルールで計測すれば確実にアウトです。
もうこの用具ではFISの公認大会では走る事が出来ません。翌週にエントリーしている宮様国際スキーマラソンも、翌月の旭川バーサーロペットジャパンも、もうバーサー王スタイルで走る事はできません。
それより何より今目前に迫ったスタートをどうするか?中止宣告を受けた訳では無いにしても気持ちが乗らない。出走を止めて棄権してしまうのか?あるいは急いで車に戻って用具を履き替えてくるか?25kmのスタート時間まで30分あるからなんとか間に合うかもしれない。
しかし一人だけ変な時間に計測アンテナの上を通過したり、手間取って25kmのスタートに絡む事にでもなったら、計測システムにエラーが出たり不都合が起こるかもしれない。そんなトラブルを起すわけにはいかない。
もしコース途中で競技役員よりの中止宣告を受けた場合には速やかにこれに従うものとして、今回はこのまま出走させてもらいます。 |
FIS競技用品規格2009/2010 *一部抜粋・転記* |
ノルディックスキー競技用品 クロスカントリースキー |
1 クロスカントリレーシングスキー |
1.2.1 形体 |
1.2.1.1 スキーの長さ |
最小値: 選手の身長マイナス100mm |
1.2.1.6 同一構造 |
両スキーとも、同一の構造で、同じ長さでなければならない。 |
4 クロスカントリーレーシングポール |
4.2.1 同じ長さのポール |
競技に使用するポールは、2本とも同じ長さでなければならない。両手に一本ずつ握る。 |
4.2.2 ポールの長さ |
ポールの長さは選手の身長を超えてはならない。また腰より下の長さも認められない(測定はスキーの上、ビンディングの前の部分にポールの先端をつけた状態で行う。) |
*一部抜粋・転記終わり* |
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そんな事はないとは思いますが、「4.2.1のポールは二本とも同じ長さで両手に一本づつ握る」などはまるで一本杖を狙ったかのような条文です。結果には原因がある訳で、なぜこのようなルール改正がされたのか興味深いものがあります。 |