25)洞爺湖一周カヌーツーリング2002 (前編)
「燃焼室」に戻る 表紙に戻る
2002/6/6〜7
 北海道の支笏洞爺国立公園の中心的な湖「洞爺湖」 約10万年前の火山活動によって作られた周囲約40km水深180mのカルデラ湖です。丸い形をした湖の中心にぽっかり浮かぶ中島というカルデラ湖の見本のような形をしています。 近年は2000年の有珠山噴火により近寄れない日々が数年続きましたが、 火山活動もようやく収束し人々が戻ってきました。

 10万年前は、この湖そのものが巨大な噴火口であったという事を考えるとそのエネルギーの大きさは想像を絶するものがあります。そしていまだに噴煙を上げ、火山活動を続けているという部分で、地球は生きているという事が実感でき、静寂に包まれつつ命を育む湖は自然が生きている事を感じさせてくれます。
スタート前砂浜にて中島を背景にキャンプ道具を積載したカヌーの写真
1)
 洞爺町の浮見堂より時計周りに湖一周のスタートです。

 洞爺湖は「支笏洞爺国立公園」の中にあり、支笏湖とセットにされていますが冷涼な支笏湖に対して温暖な洞爺湖のイメージがあります。札幌市内の小学校の修学旅行の定番湖でした。正面は湖の中島と右後には有珠山が見えます。
カヌーを漕ぎ出して、時計周りの進行方向の遠くの岸辺と滑らかな水面の写真
2)
 仲洞爺方面を望む図です。

 このあたりの水深は20m程度です。湖底は全く見えませんが、地形図と照合する事で水深や水中の地形がわかります。
洞爺湖の小さく滑らかに波打つ水面に映る中島の写真
3)
 湖中心にある中島を望みます。

 中島は複雑な形をしていて、一番高い山は450mもあります。これを中心に回っていきますが、見る角度によって見え方が変化していきます。
湖畔にそびえる数十メートルの崖状になった緑に覆われた断崖の写真
4)
 このあたりは断崖状に切り立った地形になっていて、水深は急速に深くなっています。割と水温の高い洞爺湖は透明度は約10mと支笏湖には及ばないまでも、十分にきれいな水をたたえています。
緑の湖畔に上陸して休息するカヌーの図、森に囲まれた洞爺湖を旅するカヌーのイメージショット
5)
 上陸して木陰に入って一休みします。
洞爺湖は支笏湖にくらべ上陸しやすい場所が多い湖です。そして湖畔にはいくつもの集落があり人々の生活圏である事も支笏湖との大きな違いです。その気になれば「カヌーで巡る洞爺湖一週買い食いの旅」などの楽しい旅も出来てしまいます。
浅い湖底に並ぶ無数の小石とそこに映るカヌーの影の写真
6)
 このあたりには小魚が多く見られ、カワセミやサギがそれを狙っています。残念ながらこのカメラでは姿を写す事は出来ませんでした湖底に映ったカヌーの影が透明度をあらわしています。洞爺湖の岸辺には浅い部分が多く、カヌーの旅では湖底の景色もゆっくり楽しめます。
太陽の強い光に輪郭状に浮かび上がった有珠山のシルエットの写真
7)
 有珠山が近づいてきました。洞爺湖は海が近く風の吹き方に特徴があります。風が吹くと波が立ちます。そしてその波はドーナツ状の洞爺湖を廻るようにしてこちらにやってきます。風が無くてもいきなり波がやっくるので、時々遠くの水面を双眼鏡で観察しながらカヌーを進めます。
遠く羊蹄山を望む洞爺湖、風によって大きく乱れはじめた水面の写真
8)
 中央中島の後右が蝦夷富士・羊蹄山(えぞふじ・ようていざん)です。
「燃焼室」の項目21)羊蹄山の春スキー・・・に向こう側から見た洞爺湖の写真があります。
風によって乱れた湖面に太陽光が反射して輝く湖面の写真
9)
 遠くに洞爺湖温泉街が見えます。それは子供が就学旅行で木刀を買う温泉街です。当時そうして札幌に木刀をお土産に帰った翌日に有珠山が大噴火して、札幌にもかなりの降灰がありました。子供達は実感の伴わないまま校庭に積もった火山灰を見て驚いていました
穏やかな湖畔で夕日に寛ぐカヌーとテントの写真
 洞爺湖の夕日です。

 今日は壮瞥町のキャンプ場にテント設営して一晩過ごします。上陸して町まで歩いて買出しに行きました。そうしてまた食べきれない食料や酒達を連れてカヌーの旅は続きます。何にも無い静かな湖畔のキャンプサイトで、小さな波の音をBGMに天然プラネタリウムの夜空が回っていきます。
 
現在地点===「燃焼室」趣味の部屋
25)洞爺湖一周カヌーツーリング (前編)

26)洞爺湖一周カヌーツーリング(後編)
関連ページ
23)支笏湖一周カヌーツーリング
27)屈斜路湖一周カヌーツーリング
「燃焼室」に戻る
下の写真をクリックしても戻ります