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5-2)
 よく見ると親子熊のようです。 研究によると子連れの母羆は怖いらしい・・・
 それは雄の羆の習性によるもので、雄は母熊と繁殖行動するために、邪魔な小熊を食い殺してしまう。 残酷な事に小熊を失った雌羆は再び発情し、雄羆を受け入れるという、 そんな事があるので母羆は小熊に近付く外敵に猛然と攻撃してくる。

 この状況で母熊に敵と認識されたら確実に襲われてしまう。もし巨大な雄羆がこちらを「えさ」として捕食の為に襲ってきたなら残念ながら助かる事は難しい、しかし雌羆が小熊を守る為の排除の攻撃であれば逃げ延びるチャンスはある。

 まずは危険な敵と認識されないように、羆の存在に気が付いていないふりをする。まったくの無関心を装いながら、静かに観察を続けます。幸いにも周りには誰も人がおらず、騒がれる事がありません。

 別の場所で起きた事例では団体観光客の行き交う遊歩道脇に親子熊が出没し、それを見つけた観光客が騒ぎ、母羆が威嚇行動に出るといった緊迫した状況になったようです。観光客が大声で歌を歌い羆を刺激している様子がテレビのニュース映像で流されていました。

 様々な考えが早送りで頭の中を廻り・・・もし襲われても命までは取られないだろう。という根拠に乏しい結論を盾に、ベアースプレーを握り締めて動静を伺います。
 
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