69)美瑛宮様国際スキーマラソン2008
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 宮様スキーマラソンは美瑛の美しい丘を走る気持ちの良いコースが特徴の大会です。普段は見られない雄大な景色を楽しみに参加する人がたくさん集ります。しかし近年の地球温暖化の影響か、昨年は雪不足で中止になってしまいました。 そして今大会も雪が少ない状態は変わらず、止む無くコースを短縮しての開催になりました。 実際にはフルマラソン42.195kmが24kmに、ハーフマラソン21.097kmが14kmに短縮されての開催でした。 
第31回宮様国際スキーマラソン2008
2008年2月17日
競技種目・参加者数
 
フルマラソン42.195km(FIS国際スキー連盟公認競技会)
  
1)一般男子の部 368名 (高校生含む)
2)一般女子の部 49名 (高校生含む)
 
ハーフマラソン21.097km(FIS国際スキー連盟認定競技会)
 
1)一般男子の部 416名 (高校生含む)
2)一般女子の部 80名 (高校生含む)
3)中学男子の部 12名
4)中学女子の部 11名
5)小学男子の部 27名
6)小学女子の部 14名
 
歩くスキー12km
 
1)一般男子の部 96名 (高校生含む)
2)一般女子の部 48名 (高校生含む)
3)小中学男子の部 8名
4)小中学女子の部 14名
走行方法
フリーテクニック ただしスタート後のセパレートコース(20m)の区間はスケーティングを禁止します。
コース閉鎖
大会運営上フルマラソン及びハーフマラソンに限り、コースの閉鎖タイムを設定します。タイムオーバー後の通過は失格となります。その時は係員の指示に従ってください
閉鎖ポイント 11km 24.5km 29km 33km
フルマラソン 10:30 12:30 13:30 14:00
ハーフマラソン 12:30 - - -
総参加人数 1143名
大会パンフレットより抜粋
 宮様スキーマラソンは以前はクラシカルテクニックのみの大会でしたが、時代の流れに沿ってフリーテクニックの大会になりました。そんな経緯もあり、現在もクラシカルテクニックで走る選手が多く見られる大会です。そのため、スタートからゴールまでコースには全てクラシカル用のコースカッターが切られています。また極端な危険箇所も無く、弱い人にもやさしいコースです。 
1)これはフルマラソンのスタート風景です
穏やかなムードのフルマラソン競技スタート地点の最後部の写真 417名の同時スタートですが危ない状態にはなりません。

 ここから美瑛川沿いに下っていくのがいつものコースですが、今回は距離を稼ぐために「しろがねダム」方面に登っていく形のスタートになりました。大会本部のある美瑛町内のスポーツセンターからスタート地点の美瑛町郊外のビルケの森までシャトルバスで移動します。 
2)これは宮様スキーマラソンにしては珍しい光景です
直線の坂道を二列に並んで登っているスキーマラソンの選手の写真  これはしろがねダムに向かう登り坂で数珠繋ぎになって進んでいる写真です。いつもと反対向きにスタートして3km地点まで連続して登りが続きました。「今年はずいぶん登らされるね〜」等と周りと笑いながら二列になって登っていきます。登り切るとそこはしろがねダムを周回する平らなコースになり選手の列が伸びていきます。 
3)しろがねダムを周回してスタート地点に戻ってきました
ハーフマラソンスタートに並ぶ選手の横に作られた並行するフルマラソン用のコースから見たスタート地点の写真 スタート地点ではハーフ競技の選手がスタート準備をして並んでいます。

 先ほどフル競技選手がスタートしたコースはハーフ競技の選手が並んでいます。その横にフルのコースが平行して作られています。フル競技のコースとハーフ競技のコースは、しばらくの間交差する事無く並走します。 それはフル競技参加者の遅い後尾グループの選手と後発スタートのハーフ競技の選手が交錯するのを防ぐための配慮です。 
4)これは美瑛川の河川敷に設置された給食所です
広いコースの両側に設置された給食所テントで給食を受ける選手の写真  給食テントが右と左に分けて独立して設置されています。それは早い選手は左側のコースを、遅い選手は右側のコースを進むように速度区分を設けたコース設定になっているからです。

 それはコース上の設置看板によってわかりやすいようにインフォメーションされており、自動車道路でいう登坂車線の出現ようにスムーズに走り分けがされています。

 そのため、ゆっくり景色を楽しみながら完走ペースで走る選手も、自分自身と戦って早く走りたい選手もそれぞれのコースサイドの給食所で走り方に適した補給を受ける事が出来ます。 
5)コース幅が十分にあります
広々としたコースをのびのびと走るハーフマラソン選手の写真  ハーフ競技の先頭集団が追いついてから第二集団、第三集団、とぞくぞくと後続選手が追いついてきます。

 基本的にコース幅が十分にあるためスムーズに追い抜きが完了します。また、コース端にはクラシカル走法用のコースカッターが切られているので、快適に滑走を続ける事が出来ます。今回のコースに関してはハーフ競技のコースでは、急坂も急カーブも無いコースなので、全くの初心者がいきなり出場したとしても、楽しめるようなやさしいコースになっていました。 
6)美瑛の畑で作られた参加記念品
ゴールでありがたくいただいたのおやつの写真  ゴールに到着すると、まずは「お疲れ様でした」と町のポリ袋を手渡されました。中にはポテトチップとジュースのおやつが入っていました。それは美瑛て育ったジャガイモで作られたポテトチップです。一汗かいた身体にはミネラル豊富なポテトチップとスポーツ飲料はうれしいのです。

 参加者に楽しい一日を過ごしてもらいたいという気持ちが随所から感じる大会です。美瑛の街中にあるゴール地点には給食所があり、記録証を発行してくれる大会本部があり、荷物の預かり所があり、着替え等が出来る体育館もあります。必要なものがしっかり集約しています。 
7)地域に根差した大会
車の屋根に四台のスキーをくくり付けている白いワゴン車の写真  これはゴール地点の駐車場です。車の屋根のルーフレールに園芸用の棒を2本渡してその上に4人分のスキーをゴム紐でくくり付けてやってきた参加者の車です。

 無事完走して楽しそうに4人で車に乗り込んで走り去っていきました。美瑛周辺には良い温泉が沢山あります。仲間で温泉にでも行ったのでしょう。 特別専用のものでは無くとも、あるものを工夫して使う姿勢、足るを知り無駄な出費をしないで本質的な部分で楽しむ姿が見てとれます。 
8)自宅から歩いて参加できる
競技を終えた大会会場から歩いて自宅へ向かう参加者の写真  町内の参加者はスキーを持って歩いて参加しています。こんな事からも歴史があり地元に根差した大会であることが伺えます。

 家から歩いて行ける所で大会が開催されるというのは恵まれた事だと思います。
9)美瑛駅から歩いて参加できる
町のラーメン屋の店先をスキーを背負って歩いている選手の写真  こちらの参加者もリュックに道具を一式背負って歩いて参加しています。帰りにラーメン屋の暖簾でもくぐっていくのでしょうか?

 特段騒ぐ訳でも無く、道具を背負って黙々と集り、あたりまえのようにスキーマラソンを走り、良い空気を一杯吸って、また、淡々と日常に戻っていく、この大会との関わりの深さを感じさせる参加者の後ろ姿です。 
10)街の銭湯も協力している
趣のある雪化粧の美瑛駅舎の写真  大会会場から美瑛駅まで1.5kmしかありません。 歩いて参加する人の為に、この日だけ特別に町に二つある銭湯では早めに湯を沸かして開店時間を早めて10時から営業しています。

 コース設営から大会運営、そして参加者の利便を図る受け入れ態勢と、町をあげて参加者を歓待する姿勢がリピーター(毎回参加する人)を生んでいるものと思います。美瑛駅は美瑛軟石を使って建てられた古い駅舎ですが、平成に入ってからサンドブラストをかけて綺麗に色になりました。商店街も道路を拡張してすっかり綺麗になりました。駅舎並びにある古い倉庫を見るともともとの石の色が判ります。 
 昨年は開催日時が迫ってからの中止決定になってしまった宮様大会でしたが、既にエントリー受付を完了し、直前の準備を進めている中での苦渋の中止によって、その後すでに払い込まれた参加費用を返却するなど大変な苦労があったろうと想像に難くないのですが、それでも今回沢山の参加があるという事は支持される理由がちゃんとあり、応援票を入れるつもりの参加者が多数存在している事を感じられた大会でした。

 その後町の銭湯「松の湯」で一っ風呂浴びて、ビン入りのフルーツ牛乳で祝杯を挙げました。いろいろあるでしょうが次回の開催に向けてシーハイル!
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