『ミスター・バイク 1999年11月号』より
がんばれ難病患者
 日本一周激励マラソン 現在走行中!! 第2回

 

時速9キロメートルで走る、日本一遅いナナハンの日本一周、亀んライダー通信。

7月25日より一人のランナーが4ヶ月かけて「難病対策の充実・拡大を求めて」全都道府県庁を駆け巡り、最後に国会と厚生省にいきましょうという計画をただいま進行中。

●8月 1日  札幌で難病連の全道集会に出席する。この席でスタッフの紹介のスピーチで、「伴走ライダーとしてこの会場に来ることの出来ない人達、病気で寝たきりになってる人達、外に出られない人達の気持ちをバイクに乗せて一緒に走ります。」と、宣言しました。それは、バイクに搭載して持ち歩くデジタルカメラは、カメラに有ってさに有らず、そういう状態にある人達の心の目であるという認識で、これからの道中日本全国道々の映像をインターネットという道具を使って、広くみんなに発信していきますという意味。

●8月29日 宇都宮よりR123で笠間まで40km。伴走者の子供たちが大活躍。

●8月30日 笠間よりR50で、水戸市まで30km、今日は全盲の方が伴走して下さいました。白いたすきを使って、心の目を繋ぐ走りを見せてくれました。

●8月31日 水戸よりR6で牛久まで70km、コンビニのごみ箱に生きたまま子犬を捨てた馬鹿が居たと言う話を聞かされつつ、その拾われて元気に育った犬の頭をなでる。捨てる神あればひろう神ありなのか。

●9月 4日 所沢市よりR16・20で、大月市まで60kmなにやらあちこちの神社や、商店街がにぎやかに飾られ始めた。神輿の一団とすれ違う。大渋滞を巻き起こしつつ、おおいに盛りあがっている。不思議とこういう渋滞では、みんなピリピリしないで穏やかな気持ちで渋滞に参加してる。ふだんも結果が同じなら無駄に苛立つのはまったくの無駄。渋滞がいやならバイクに乗ろう。

●9月 5日 甲府に入ると、一面の葡萄畑に圧倒される。給水ポイントで巨峰の差し入れをいただき、ありがたく頂戴する。普段なにげに食べているひと房の葡萄も、実際に木になっているところを見ながらそれらを食べると、太陽と土と水がこんなにうまいものを作り出すとは、なんとも不思議な感じがする。

●9月 7日 富士見町よりR20R19で、明科町まで60km、距離を短縮するために旧中山道を通る。15パーセントを超える強烈な勾配の洗礼を受ける。昔の人はこんな道で旅をしていたのかと思うと当時の苦労がしのばれる、等と悠長なことは言ってられない。いま目前でその勾配をランナーは駆け上がっているんだ。この勾配を歩いても辛い道を、どうか最後まで完走してほしい。

●9月18日 近江市よりR8で、大津市まで、60km、同じ琵琶湖でも北と南では違う表情を見せる。ここら辺は都会の中の、硬くて冷たい感じに見えるのに対して、北のほうは温かく柔らかい印象をうけた。それは単なる気分の問題か?それにしても排気ガスがものすごい。

●9月19日 大津市の休養日、またもや機材関係の店開きから始まるも深みにはまり、結局一日中ぬけられなくなる。今回は通信機器系とパソコンに完全にやっつけられた。参りました。降参です、かんべんしてください状態ですが、PCはかんべんしてくれません。いつかきっとこの2台のパソコン地面に並べてバイクで木っ端微塵になるまで踏み潰してやる!!


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