給水ポイントになった場所の近くで、気が付くと大きなハスキー犬が、狭い檻の中から鋭い視線で、こちらを見ていた。 目が合って近づいて行くと、喜んで檻と地面の隙間から鼻っ面をこするようにして出してきて、触ってくれ〜と、甘えてくる。初めは、こちらも齧られたら大変だと、ビビッて、おっかなびっくり手を出したものの、実は気のいいわんこだった。見た目は怖そうでも、人にかまってもらいたいんだね。ぼろぼろに齧られている犬小屋が、はげしいストレスを物語る。
わんこの温もりと、錆びた鉄の檻の冷たい感触が対照的だった。