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2-1)蝦夷鹿の話(その二)
 まるで飼われているように人慣れしたキャンプ場の蝦夷鹿達も正真証明の「野生の蝦夷鹿」です。 なごやかに見えても常に敵の襲来を警戒しています。 知床のキャンプ場も夏の混雑時期が終わると、潮が引くように一気に静かになります。 そんな中、蝦夷鹿達の行動に変化がみられるようになりました。

 ある雨の細降る昼下がり、閑散としたキャンプ場にいつもの蝦夷鹿達がやってきました。 しばらく草を食べた後、広場でいつもの休憩に入りました。 鹿にはいくつもの胃袋があって、第一の胃がいっぱいになると、休憩して胃袋から口に未消化の草を逆流させて噛み直す作業を行います。それを反芻(はんすう)といいます。それは同じく草食動物である牛にも見られる行動です。

 遠めに見ると3頭の母鹿が見えますが、「蝦夷鹿の話(その一)」の写真で見るようなおだやかな雰囲気ではありません
 
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