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3-2)蝦夷鹿の話(その三)
 腰が引けながらも怪しい動きで近寄っていきます。

 末っ子鹿は母鹿に目線を送り窮地を訴えますが、母鹿はあえて知っていながら無視をしています。 お姉ちゃん鹿も母鹿の死角を補う見張りを実行しています。

 このあと男の子は絶妙な間合いをもって接近を止めました。これ以上近寄ってはいけないという空気を読んだのです。子供には本能で感じる能力がまだ残っているのか、小鹿が発する「それ以上来ないで!」という叫びが聞こえるのでしょう
 
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