2007年大晦日深夜の道々106号線にて撮影した道路を横切る吹雪きによる大きな吹き溜まりを車が突破した断面部分の写真
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 強風により吹き溜まりも多数出現します。乗用車は大きな吹き溜まりを避けて蛇行して通過します。そのため道路上に斜めの轍が出来てしまいます。斜めの轍は二輪にとって厄介な存在です。雪は圧力を加える事で溶けて固まります。それは雪合戦の雪玉を作る時に両手で雪を握り圧力を加えて押し固めるように、雪道を車が通るとタイヤと路面の間に雪を挟み押しつぶして固めてしまい轍が出来るのです。

 普通轍というとタイヤが通って押しつぶした部分が引っ込んで凹状になっているだけように見えますが、じつは内部でタイヤが通って踏み固められた硬い部分が凸状になって盛り上がっているのです。深雪道では走行抵抗の少ない凹状に見える轍の中央部を通るのが一般的ですが、それは中に潜む踏み固められた硬い凸状の轍の頂点部分を通ることになり不安定な走行状態になっているのです。

 通常凹状の中央部を通るとタイヤの接雪面は広くなり、轍の中央に向かう力によって安定した走行状態になります。しかし凸状の頂点部を通るとタイヤの接雪面は小さくなり重力により左右にずり落ちてしまう力が常に働き不安定な走行状態になってしまいます。

 前日からの気温や積雪、風向き風速、そして地形や車両の通過状態によって深雪道は様々な変化を見せます。見た目と実際の挙動が違ってくるので、見えない路面を読む力が要求されます。
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