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 室戸阿南国定公園の美しい海岸線をバイクでなぞって楽しみます。・・・

 スカッ晴れの空、青く澄み切った海、爽やかな潮風を全身に受けてバイクで駆けていく
 ・・・・・・・この瞬間が代え難い喜びと感じるのは何故なのか?

 それは前出のスキーが好きにも共通する、スピードとバランスの法則が関係することは間違い有りませんが、様々な要素が沢山絡むので、根本的な部分を考えてみます。

 スキーのスピードは地球の引力に引かれる重力加速度に基づくものです。それを得る為に何時間もかけて装備を担いで雪山を登り、汗をかいて自分に位置エネルギーを蓄えます。そして数分間の限られた深雪滑走にこの上ない喜びを感じます。

 バイクのスピードはエンジンが発生させる爆発的な力が源です。ガソリンを燃焼させたエネルギーで加速して、燃料が尽きるまで走り続ける事が出来ます。ガソリンの残量が喜びの残量で、ガソリンの一滴は喜びの一滴です。

 疲れを知らない機械の身体、バイクには自分には無い無限の力を感じます。

 エンジンが生み出す無限の力で走り続ける・・・それがバイクで走る喜びです。

 エンジンは強い程に嬉しい、燃料タンクは大きい程に嬉しい、何処でも走れて転んでも壊れない方がいい、・・・より無限の力に近い方が魅力を感じてしまいます。

 自転車に荷物を括り付けて旅をしていた頃、自分の力でべダルを漕いで走破する事がこの上なく嬉しく思いました。それは子供の頃自転車に乗って、知らない遠くの森までクワガタを探しに行っていた時の、可能性しか見えていなかった頃の気持ちの延長です。

 後に時間や命や全ての事柄に限界や終わりがある事が判ってくると、その対局にある無限の力を求めるようになっていきます。自分にとってのオートバイは、無限の力を持った子供の自転車のようなものです。

 子供が自転車に乗って遠くまで探検に出かける事に理由はあるでしょうか?

 子供は自転車に乗るのが大好きです。その好きに理由もへちまもありません。

 たぶん喜びを感じるのは、それを喜びと感じる心があるからでしょう

 それは受容体が無ければ反応が起こらないという事か? 

 ん?・・・だんだん軌道がずれて来た(笑)
 
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