7月旅日記抜粋


時速8キロメートルで走る、日本一遅いナナハンの日本一周、亀んライダー通信。
北海道は、稚内の宗谷岬を、出発する。これから4ヶ月かけて全国のすべての都道府県庁を、一筆書きで、文字どうり駆け巡り、最後に国会と、厚生省いきましょうという、計画が始まった。一人のランナーが、日本一周約6200KM、の距離をすべて走り貫く、(海の上は、しょうがないから船ね、)ランナー、一人にサポートカー一台(2名乗車)に伴走バイクが、一台の体制で、3人で一人をサポートします。
7月25日宗谷岬から豊富町までR40号63km初日から力一杯の嵐に見舞われてのスタートになる、 この時期の北海道は旅人の季節。軽装なアメリカンな旅人たちにはちと厳しい、 背中を丸めて先を急ぐ彼らも、合図すると元気良くピースサインが帰ってくる所を見ると、 心の中は快晴らしい。 この辺は、人より牛の数のほうが多そうだったりする。
7月26日豊富町よりR40を、音威子府村まで85km、 「おといねっぷ」と読むんだよ! 途中の峠でてこずり、宿に着いて、晩飯が口に入ったのは、22時になっていた、 普通に車で走れば、一時間ちょっとの道のりも、生身の人間が、てくてく走れば、 その10倍ぐらいかかるんだ。
7月29日旭川市よりR12R275で北竜町まで60km ここは、ひまわりの町だが、 ひまわりに冷たい雨は似合わない、ここにきて降り続く雨による被害が出始める。 途中の大増水した石狩川には、ドラム缶などの浮かぶ大型のごみがたくさん流れていた、 こうして海が汚れていく。
7月30日雨竜町よりR275で岩見沢市、60km、 今日も雨の勢いは元気です。 対向する大型トラックが、祝福の泥水シャワーを遠くから、力いっぱい浴びせてくれます。 後ろからもまけじと、道路のわだちに溜まった水をうまく使って上手にローアングル攻撃を してくれています。  時速8KMで、路肩を、ちんたらしている亀んライダーは、 その攻撃をかわすことが出来ません。そんななか、路肩で給水している所に通りかかった 近所のばさまが、ハイソフトを、差し入れてくれました。冷たい雨に叩かれて冷え切った体に、 温かい気持ちの詰った一粒のあめ、そのやわらかな甘さは、心まで染み透る。
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