9月旅日記抜粋


9月4日所沢市よりR16・20で、大月市まで60Km なにやらあちこちの神社や、商店街がにぎやかに飾られ始めた。 神輿の一団とすれ違う、大渋滞を、巻き起こしつつ、おおいに盛りあがっている、 不思議とこういう渋滞では、みんなピリピリしないで穏やかな気持ちで渋滞に参加している。 ふだんも結果が、同じなら、無駄に苛立つのは、まったくの無駄。渋滞がいやなら バイクに乗ろう。秋祭りのシーズン到来だ。
9月6日甲府市よりR52・20で、富士見町まで50km 途中の白州では、国道沿いに有る、有名なウイスキー工場の蒸留機のオブジェの前を 通過する。素通りだ、素通り。 観光旅行じゃないんだよと、自分に言い聞かせつつ素通りする。 せめてにおいぐらいしないかなと、鼻をひくつかせるも、白州の空気は限りなく透明だった。
9月11日糸魚川市の休養日 一日中、機材の整備をしてから、夕方になって、 町に探索に出かける。必要なものが、当たり前のように並ぶ古い商店街の中に、 造り酒屋と、蕎麦屋と、銭湯が、三軒並んでいた。 まだ明るいうちに銭湯ののれんをくぐり、隣の蕎麦屋で、これまた隣の地酒を、 一杯やりつつ、蕎麦を食うという、夢のようなシュチェ−ションにより、 心身ともにリフレッシュされる。
9月22日福知山市より村岡町までR9号64km 朝から雨のスタートになる。日中は、災害レベルの、あたりが暗くなるほどの 豪雨に見舞われる中、参加してくれた伴走者、その強行する姿を、収めようと 正面からカメラを向けると、彼らは、見事に陽気におどけて見せる、 全然シビアな写真にならない。 今日の伴走は消防隊員。厳しい状態の時にこそ、ギャグをかませるその余裕こそが、 辛い訓練に耐え抜いた、人命救助にたずさわる者の証と見た。
9月24日鳥取市から北条町までR9号54km 今回初の台風の洗礼を受ける。何もない海岸線を走るため、風の直撃を受けて ぶっ飛ばされそうになりながら、それでもランナーは進む。突風が来るとランナーは止まる、 後ろを走るバイクも止まる、普通に走っていれば、ハンドルでバランスの取りようがあっても、 止まっていては、二本の足で踏ん張って耐えるしかない。 何度も何度も、風に寄り切られそうになりながらも、どうにか土が付かずに、 無事に千秋楽を迎える。
9月26日安来市から松江市までR54号21km 午前中で工程が終了したので、宿に荷物と、たまっている作業を、置き去りにして 午後からは、観光客に変身。松江堀川遊覧船に乗るときは、周りをよく観察するんだ。 短めのスカートをはいた、綺麗なおねーさんの少しまえのポジションを、確保するべし。 なぜ?って、そいつは、乗った人にしかわかりません。 などと、楽しいひとときは、あっという間に過ぎ去り、宿に帰ると、「たまっている作業」さんが、 冷酷な液晶画面の顔をして出迎えてくれました。現実に引き戻されて、 明け方まで、寝かせてもらえませんでした。
次へ進む
ダイジェスト表紙に戻る