4)一日の走行距離について
 走る距離に関しては、当初マラソンの距離プラスアルファーぐらいになれば、との考えがあったようですが、実際には地図上で距離を割り振りしていくうえで、 どんどん一日の走行距離が伸びていき、最短30Km以下・最長は80Km以上になる区間もでてきてしまいまい、 毎日毎日、平均して50Km以上走り続ける事になりました。
 それはすべて、土日祝日を除く午前9時から午後4時までに県庁を訪問し、約束された時間に「県知事に面会する」という、 外せない日程上の都合によるものでした、

 それも、各地のお祭りや、行事などで、県庁訪問の時間はこちらの思うようには決まらず、 県庁側の都合に合わせて縛られるため、マイペースで走ることが出来ずに、かなり早いペースで走ることを要求される計画内容になっていきました。
 そんな中、ランナーはびっしりと走りこんで、調整していた自分のペースを、上げるトレーニングを始めます。実際の走行スピードは約10Km前後で、給水給食、休憩時間を含めた全ての平均移動時間は約、毎時8Kmを予定していました。
 はじめて行なった4日間のリハーサルでは、ことのほか「いいペース」で走り切り、毎時8Kmという移動速度で計画を立てる事になり、 その旨全国各地の受け入れ患者団体に協力を求めて打診したものでした。
 県庁訪問の細かな時間の調整、ルート設定から、伴走ランナーとの合流、沿道の声援、給水ポイント、食事場所、宿泊場所、等々全ての基準になる数字は「平均時速8Km」で移動していくものとして計算されていました。
 さて3回のリハーサルを終えて、実際のスタート切ります、スタート前半は一日の走行距離が80Kmを越える区間も出現し、連日の大雨と寒さ、そしてうって変わっての「からからの猛暑」により、急速にランナーは消耗していきます。ランナーの走るペースは日に日に落ちていき、平均移動速度は毎時6km台になっていきました。
 給水も当初「30分毎」から、「20分毎」になり、「5Km毎」から、「2.5Km毎」になり、 ついに「1.5Km毎」という1500m走の連続で、一日50Km以上毎日走って日本列島を一周する事になります。
 理想をいえるならば、やはり長くてもフルマラソンの距離以内が良いのではと思います。 実際のマラソンでは、朝から晩まで日々の行程を消化するのに必死で、 周りに注意を払う余裕などありませんでした。
 本来大切にするべき事柄がことごとく犠牲になってしまい、 わき目も振らずに突き進むといった心苦しい状態になってしまっていました。

 また、現地に入って走行開始してから、イレギュラーに行われる歓迎イベント事や、 打ち合わせに無いルート変更など、それぞれ地元で良かれと思って決めていてくれた盛り上げの行事なども、余裕がまったく無いために答えてあげられない状態でした。

 具体的には、毎日走るとして、一日40Km程度にとどめておくことが出来れば言うこと無しです。

 もし距離が伸びるとしても、週一日の調整日があれば、だいぶ違ってきたでしょう、  旅を終えて感想は、もっと各地での交流をしながら回ることが出来たなら、さらにすばらしい企画になっていたと思います。

=== 4)一日の走行距離について ===
5)泊まる場所について
3)日程と走行経路
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