母鳥は雛が誕生する時に手助けしているように思える。
誕生間際の雛は卵の中で首や手足を折り畳むようにびちびちなって詰まっているようだ。卵内部に雛が自由に動ける空間があるとは考えにくい。
雛は自力で嘴で突いて卵の殻を破り生まれ出てくるようなイメージでいた。
しかし誕生直後の首の座りの無さから、雛の首の筋肉に未だ卵を割る力は無いように思える。
また、ハンマーを振るように頭部振って惰性をつけて嘴を打ちつけるための内部空間も存在しない。
雛の折り畳まれた形状から卵の尖った方に頭を向けて収まっているのではないかと推測する。
卵の抜け殻の割れている状態を見ると円周方向に綺麗に分割している。雛が内部から円周方向に割る事は物理的に不可能に思える。
しかし卵の殻の尖った方の中央に小さな穴が確認できた事から、自力で割った、もしくは穴を開けたという事も否定できない。
雛は誕生直後から小さな昆虫を丸ごと与えられていた。つまり誕生する段階で、既に昆虫を消化する消化酵素を持っているという事になる。
卵の中で雛が成長し、孵化準備が整った段階で、雛の嘴から消化酵素が滲み出し、嘴の接触している卵内壁のたんぱく質を侵食し、雛の僅かな力でも破る事が出来る状態になる。
もしくは卵の中で雛が動こうともがく内圧で弱った部分を自然と押し破るように嘴の先が出るのかもしれない。
それを見つけた親鳥が、一気に卵を割って雛を出し、すぐに給餌を始める。
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観察による仮説 |
卵が一部尖ったような形状なのは、中の雛の姿勢が判る為であり、消化酵素が一点に集中しやすいためである。そして誕生間際の卵は尖った方を下向きに置かれている。
親鳥は巣に逆立ちするような姿勢で最深部までほじくり返すように確認行動をしている。
卵の形が真円ではない理由が「転がりにくい為」という事だけではないもかもしれない。
今までの観察により新たな仮説が出来た。もしそれを裏付ける画像が撮れてたりすると面白い。(笑) |
後の観察で判った事 |
孵化直前の卵はとがった方を下向きに置かれている事は確認できませんでした。
また、「バリッ」と一気に割れるようにして生まれたであろう雛も確認できるので(いきなり割れる音がして、母鳥が腹の下を見ると既にカリメロ状態の雛がいた)嘴で突っついて少しずつ割って、という事では無く、全身を使って内圧を高めて上下に割ってしまう事もあるのかもしれない。
いずれにせよ、孵化直前の卵は母鳥が完全に覆い隠しているので、今回のビデオカメラのシステムでは決定的瞬間を撮影する事が出来ないので判りません。
母鳥が卵の殻を食べる時に、尖った部分に小さな穴があいていた事を発見したのが消化酵素説を言い出したきっかけです。 |
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巣をごそごそして卵の殻を食べる親鳥 動画2分 |
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ク)動画へのリンク (wmv形式 18.2MB) データー量に注意
https://shingo.ne.jp/04kotori/014_sijyuukara/0520/2014_05_20f_2m_sijyu.wmv/ |
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ケ)動画へのリンク (m4v形式 13.6MB) データー量に注意
https://shingo.ne.jp/04kotori/014_sijyuukara/0520/2014_05_20f_2m_sijyu.m4v/ |
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*ク)とケ)は同じ動画です。ファイル形式だけが違います。お使いの機器で再生できる方を見てください。 |