=======雪中キャンプ装備について======= | ||
雪中キャンプの基本は「保温」です。 保温の考え方は、まず外気温に対する保温と雪に対する保温の二つに分かれます。 外気温への放熱は暖められた空気が逃げる事で起こる対流熱によるものです。 雪への放熱は直接でも間接でも触れる事で起こる伝導熱によるものです。 外気温に対する保温はウェアーと寝袋、雪に対する保温はウレタンマットなどの敷物です。 夏のキャンプとの決定的な違いは就寝時、床がすべて雪であるという事です。雪は常に「0度」を保ち、温度が上がろうとすると解けて温度の上昇を防ぐ性質をもっています。 従って、雪の上を踏み固めて直接、寝袋敷いて寝たとします。すると身体に接している雪面に寝袋を通して体温が伝わり、雪が解け始めます。解けた水分は寝袋に吸収され、さらに熱の伝わりが良くなり、寝ている人の背中の形に雪が解けてめり込んでいきます。10分も我慢していたら寝袋の下側はビッショリ濡れて身体が冷え切ってしまい寝ている所では無くなります。これはどんな高級な寝袋を使っても同じ結果です。 寝袋は動かない空気の断熱層を使って保温するので身体の下では断熱層が押しつぶされてしまい、断熱機能が効かずに熱伝導によって体温が雪に奪われていきます。 身体の下の断熱は体重でつぶれない断熱素材を使う必要があります。一般的にウレタンマット等の空気をたくさん含んだ樹脂素材を使って断熱するのが一般的ですが、ビニール袋を敷いた上にダンボールを重ねて敷く事で解決します。 これは寝るとき以外にも雪の上に座る時にも必要になります。 たとえば夏用の寝袋(対応温度プラス15度程度)に包まってダンボールの上でマイナス20度以下の雪原で狭い横穴式住居に入って寝たらどうなるか?死んでしまうのか? 結論はとしては、まず死亡する事はありません。(例外はありますが)疲労困憊して泥酔して寝込めば死亡する可能性はありますが、きちんと寝袋に入っている限り健康な状態では死亡する事は困難です。寒くて眠れません(笑)もし眠ったとしても健康な人ならば寒くて目がさめてしまいます。 快適に眠るためにはどうすればいいでしょう? それは夏用の寝袋を重ねて使う事で寒さを乗り切れます大き目の人形方(マミー方)の寝袋を二つ重ねて、更に封筒方寝袋に入れて重ねて三重にする事で厳冬期用寝袋が出来上がります。 または毛布を併用する。ダンボールを使ってカプセルを作り中にもぐりこむ。工事用のブルーシートを使って幾重にも重ねた巨大な寝袋カバーを作って中に入る等、知恵を絞って挑戦してみて下さい。 また、大き目のペットボトルを使った「湯たんぽ」をたくさん使う手も有効です。 使い捨てカイロは低温火傷の危険があるので注意が必要です その他に、夜間の照明になる懐中電灯やヘッドランプやケミカルスティック等が必要です。 夜間トイレに行く時や日中横穴を掘り進む時にも明かりが必要になります。 イスやテーブルは雪で作った方が風情がありますが、キャンプ用のイスやテーブルをもって行く手もあります。 ガスコンロを使う場合は燃料に使うガスボンベに寒冷地用のタイプを用意しなければ火力が弱く使いものになりません。寒冷地用のカセットガスは登山洋品店に行くと手に入ります。 焚き火にあたったり、キャンドルがそばにあったりと、火の気が近いので、熱に弱い素材物や、火が移り易い「ひらひら」した衣類等は雪中キャンプには適しません。 |
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「幌加内参考画像」 | ||
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