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47)バイクに乗って旅に出た2005夏(その四)_
「おまけ」_1)
路外転落の心配が無いからといって調子に乗ってると、たまにこういう事が起きますが、このケースはちょっと面倒な事になってます。状況は、コンクリートブロックの側壁をトレースするように勢い良く側溝にはまり込んでしまい、前後タイヤ共に側壁に接地しており、ハンドル右側と右エンジンシリンダーは完全に路肩に食い込んで止っています。

このバイクは倒れた時に重心近くに出っ張ったエンジンシリンダーに圧力が集中するので、そこを軸としてコマのように容易に回転させ、脱出しやすい姿勢にする事が出来るという構造上の利点があります。しかし、前後タイヤが地面より浮き上がった状態で壁面にしっかり押し付けられていると車体の回転は出来ませんし、食い込んだエンジンシリンダーが、ぺグ(杭)のように効いてい

て前後左右あらゆる方向に微動だにしないのです。これは丁度リング中央で猪木に卍固めを決められたかのように、簡単に抜け出す事が出来ない状態です。 車体をこれ以上壊さないように荷物を全て解いて、前後サスペンションを最弱に緩めて、タイヤレバーで地面を掘って、倒木をかませて少しずつずらして、通りすがりのライダーに力を借りて脱出して現状復帰するまで2時間以上かかってしまいました。 
・・・エンジンガードが脱出を妨げてしまう状況があるという珍しい経験でした。
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