1) 路外転落の心配が無いからといって調子に乗ってると、たまにこういう事が起きますが、このケースはちょっと面倒な事になってます。
状況は、コンクリートブロックの側壁をトレースするように勢い良く側溝にはまり込んでしまい、前後タイヤ共に側壁に接地しており、ハンドル右側と右エンジンシリンダーは完全に路肩に食い込んで止っています。
このバイクは倒れた時に重心近くに出っ張ったエンジンシリンダーに圧力が集中するので、そこを軸としてコマのように容易に回転させ、脱出しやすい姿勢にする事が出来るという構造上の利点があります。
しかし、前後タイヤが地面より浮き上がった状態で壁面にしっかり押し付けられていると車体の回転は出来ませんし、食い込んだエンジンシリンダーが、ぺグ(杭)のように効いていて前後左右あらゆる方向に微動だにしないのです。
これは丁度リング中央で猪木に卍固めを決められたかのように、簡単に抜け出す事が出来ない状態です。(笑)
車体をこれ以上壊さないように荷物を全て解いて、前後サスペンションを最弱に緩めて、タイヤレバーで地面を掘って、倒木をかませて少しずつずらして、通りすがりのライダーに力を借りて脱出して現状復帰するまで2時間以上かかってしまいました。
エンジンガードが脱出を妨げてしまう状況があるという珍しい経験でした。 |
|
2) 宇高国道フェリーで本州に渡り、海岸沿いに神戸に向かう途中、海岸沿いのくねくね道を楽しんでいたら、後ろタイヤがなんとなく変だな〜と思って降りて見ると、後輪に大きな割ピンが突き刺さっていました。
これはいかん!と、空気が抜けきる前にあわててガソリンスタンドを探します。このバイクはハンドポンプでパンク修理をするのがとても大変なのです。小さなハンドポンプでは2000回以上押し引きする事になります。
これぐらいの大きさのものが刺さると、急速に空気が抜けて、カーブでタイヤが腰砕けになる危険な空気圧まで短時間のうちに下がってしまいます。そうなる前に気が付かなければアウトです。 |
|
3) タイヤを開くと中のチューブもやや裂けぎみです。
実は旅の途中で急設えで注入した、緑色のパンク防止剤が、チューブの裂け目より全て噴出し、タイヤの中がどろどろ状態になってしまっており、その洗浄に多くの時間を費やす事となりました。徹底してタイヤ表面に付着しているパンク防止剤を取り除かないと、タイヤにパッチの接着が効きません。
ここまで傷が大きいと貼り付けるパッチも肉厚で丈夫なものが必要になります。 |
|
4) ものものしい結界に守られたボロ小屋、きっと中には「エイリアン」みたいな怪物が監禁されているに違いない。
復旧工事中に大きな障害物にぶち当たって作業が出来なくなったときに、中に鎮座まします大先生に登場願って、障害物を鬼の怪力でぶっ飛ばしてもらうのでしょう。
そばに寄ると恐ろしい唸り声が聞こえます・・・(嘘)
実際の作業現場を見てみたいものです。 |
|
5) これに乗って遊んでみたい〜
・・・どれほどの機動力があるのでしょう? |
|