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47)バイクに乗って旅に出た2005夏(その四)_
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 川の中ほどに大きな岩があります。角が取れて丸まっている事から、この岩は始めからここにあったものでは無く、上流から流れてきたものか、山の上から崩れ落ちて来たと考えられます。この大岩は黙って10トン以上の大きさ(容積が10立方メートル以上ある)があります。

 この斜度の少ない場所でこの大岩が流される程の水流とはどれ程のもなのか?この穏やかな状況からは想像つきにくいですが、この川の上流域で支流も含め広い範囲で豪雨があれば、川が溢れて道路の辺りまで増水する可能性は十分考えられます。 この川に毎秒100トンの水が流れ込んだとしたら、20トンの大岩も押し流されてしまうかも?と想像出来ます。

 しかし近年の傾向として、狭い地域に短時間で凶悪な豪雨が襲い、局所的に徹底破壊してしまうという怖い状態になっています。ここでもう一度国道193号崩壊の現場写真を見て下さい。そこは1330m峰から派生する尾根上の標高770m地点で、平均斜度は18度の尾根を回り込む地点なのです。

 つまり、どんなに雨が降ろうとも水が流れ込む場所では無いのです。通常ありえない事ですが、ちょうどシャワーでシャンプーを洗い流すように、ピンポイント的集中豪雨が尾根を洗い流してしまった爪跡なのです。
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