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83)元旦宗谷岬ツーリング2010(その三)_45)
 自然の白無垢が花火色に染まります。

 1999年の暑い夏、とある交差点でマジックで書いた矢印のダンボールを持っている人が立っていた。走り去るランナーを見逃さないようにとわざわざ日の当たる所で、

 何の連絡手段も持たず、ただひたすらに待ち続けてくれていた。元気な人でも熱中症になる猛暑だ、難病患者には命を縮める事になりかねない、

 ここは間違えやすい道だからと、自ら限りある命の一部を使ってくれたものだ。

 「ありがとう」と硬い握手を交わして先を急ぐ、たった一瞬の触れ合い。それを写した大切な写真

 それこそが一番伝えるべき事だ、なくしましたで済む訳が無い

 ・・・しかし完全に亡失している。

 実は全128日間の日程のうち72日分のデーターが亡失している。

 その事実が確定した時、マラソン中にさんざん固まって最後はセーフモードでも起動しなくなったパソコンのように自分の心は固まってしまった。
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