バイク引き起こし器具の写真
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 今回アフリカツイン復活に際して引き起こし紐を刷新した。凍結路面で倒れた大型バイクを引き起こすのは相当難しい。そこであらかじめ引き起こし用に登攀具を応用した「起こし紐」的な道具を携行している。

しかし今回は従来の装備では解決出来ないケースを想定して新たな道具を用意した。ロフスト杖を活用し滑車を使用した3分の1荷重システムを組んで引き起こす。それらをハーネスごと身につけて携帯する。

バイクにもあらかじめフレームから支点をとったハーネスをセットしておき、カラビナ一つで連結してロフスト杖に作った支点を使って即引き起こす。

足元に着ける簡易アイゼンは直ぐ使える状態にして小袋にまとめ、ストレッチコードでハンドルに取り付けている。本来装着状態で走行したい所だが、バイク感が怪しい状態ではリスクが大きすぎる。(もし走行中にバランスを崩して咄嗟に路面を蹴ってしまうと、アイゼンが食い込み足首が折れる危険がある)

ハンドル中央に取り付けたバッグに発炎筒を二本、電池式の非常点滅灯を一本携帯する。これは車検対応品らしく発炎筒サイズに高輝度LEDを集約した優れものだ。
久々に一本とられた
午前8時半現在で高速道路旭川方向は速度規制はあるも通行止め情報は無し。札幌郊外から高速に乗って一気に北上する。

途中三笠のあたりと深川のあたりで強い降雪に当たり雪雲を突破する。反対車線側で事故処理をしていた。いずれも事故から間もない感じだ。和寒のあたりでは自車線側でも事故処理をしていた。いずれも強烈な降雪中に起きた事故のようだった。

アイスバーンの上に降雪があると非常に滑りやすい路面になる。そこに低温と融雪剤が絡むとさらに複雑な極悪ツルツル路面になったりする。

酷い降雪地帯では前方視程も路面状況も判らない。一瞬も気の抜けない走りが続く

旭川北インターから北の一車線区間で降雪により遅い車の列に追いつき我慢の走りしばし、追い越し区間に入り、後続から早い車が追い越してきた。迷わず後を追う。視程不良の中でどんどんスピードを上げていく。

この状況で離される訳にはいかないので、見えるギリギリでぴったりついて走り続ける。しばらく追いすがっていた後続車も見えなくなった。

先行車は吹雪走行に慣れた車だ、露払いにありがたい。

そんな降雪地帯を突破して晴れ間がのぞく終点に辿り着いた。ミラー越に後続車の姿は無い。やはり抜いてきて正解だった。

料金所手前でハンドルにつけたバッグに入れたチケットを出そうとジッパーをあけようとした瞬間、いきなり前輪を左に弾かれた!

それは本線から側線への分岐点で除雪車が残したアイスバーン路面の削り段差にやられたものだった。僅か数センチの段差で四輪で通る分には問題は起きない。しかしバイクにとっては怖い罠となる。

これは本線上はバス停出入り口や除雪車等の車両退避帯、インター分岐点や車線変更地点等に多数存在している。それらはあらかじめ予見して不意の足払いを受けてもリカバリー出来る体制で意識的に突破していく。

それは何があっても絶対に転んではならない場面。全神経を集中してアクセルオンで突破していく。スパイクタイヤもこの場面に焦点を合わせてフルピン最強仕様を装備しているものだ。

酷い降雪地帯を突破して緊張の走りから開放された。晴れ間が見えて路面が良くなり終点が来た。しかも後続車はいないのでブレーキは使わずアクセルオフでゆっくり減速中の片手運転

まったく油断していた。不意の足払いで一本取られてしまった。後続車を振り切っていた為に単なる単独転倒で済んでいるが、あってはならない転倒だ。バイク暦初の高速道路上の転倒。恥ずかしながら自戒の念を込めて
日本最北の高速度料金所の写真 雪道で転倒しているバイクの写真
日本最北の料金所 足払いで一本とられた
本当は今後の為にも段差の写真を撮って現場検証しておきたいところだった。しかし交通量は少ないとはいえ高速道路上なので速やかに退場した。

とりあえず街のコンビニまで走って一休み、荷物を解いて工具を出して曲がったナックルガードと千切れた電熱服のコネクターを修理する。一時間のタイムロス。

以前これと似たケースとしては、アフリカツインを買って初めての冬のツーリングに出かけた1994年2月に中標津開陽台から羅臼に抜ける裏道を走行中に畑からの吹き溜まりの中に隠れていた氷の轍に足払い食らって一本取られた事があった。

それは前日気温の上昇で解けてグズグズの轍が夜中の冷え込みでシバレ上がり、そこに風によって運ばれた雪が覆い直射日光を遮り凶悪な硬さを保持したまま冷凍保存されて待ち構えていたものだった。

太陽の直射によって周囲の道路上に雪は無く、夏と変わらない速度で移動していた。風はあるも快晴の舗装路面、時折道路を横切る柔らかい吹き溜まりが現れる。ここぞとばかりに雪の感触を楽しみ遊んでいた。そしてまんまと巧妙な罠にかかってしまった。

その時は突破するためにアクセルオンでけっこうな速度からの転倒になった。路面が圧雪上に吹き溜まったやわらかい深雪だったので、アンダーガードとカウルがソリのような役目を果たし20m以上滑走した。滑走中にカウル内に入り込んだ雪がハンドル周りに溢れ出し全身雪まみれになる面白い経験だった。

オフロードバイク仲間と山に遊びに行けば「ゴロン!」「バタン!」「でんぐり!」は良くある事。しかし公道では絶対転ばないのが基本。しょぼい言い訳としては94年に作った古いスパイクタイヤを使ってしまったというのがあります。

近年BMWのGSA用に作った強力なスパイクはサイズが合わないので手持ちの古いタイヤを履かせました。ただしフロントタイヤは一昨年TLM用に新調した強力なフルピンなのでなんとかなるだろうと、甘い目論見をしていました。「冬のバイクはタイヤが命」とか言っておきながらダメダメです。

実はアフリカツインで冬道を走ってみて、厳しそうだったらTLMで行くつもりでいた。そんな迷いがタイヤ新調の迷いに繋がり、安易な逃げ道の存在が走りの迷いに繋がった。来期は迷わず走りたい。
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