83)元旦宗谷岬ツーリング2010(その三)_56)テントのおまけ_
(その六)撤収と考察・・・101〜112
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101)
 収納サイズの比較の為に寝袋とマットを並べて順番に撤収開始します。
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102)
 1) シェラデザインズ クリップフラッシュライト *3シーズン 二人用 重量約1.9kg
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103)
 2) ノースフェース ウエストウインド *4シーズン 二人用 重量約2.4kg
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104)
 3) モンベル ムーンライト1型 *3シーズン 1人用 重量約2.0kg
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105)
 4) シェラデザインズ ニューハーフムーン *3シーズン 二人用 重量約2.2kg
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106)
 5) ICIティンバーライン4〜5 *3シーズン 4〜5人用 重量約3.2kg
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107)
 6) ヒリシャンカ フリードームB *3シーズン 2〜3人用 重量約4.2kg
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108)
 7) ノースフェース VE23 *3シーズン 2人用 重量約3.6kg
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109)
 8) シェラデザインズ ストレッチドームプロ *4シーズン 2〜3人用 重量約6.2kg
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110)
 9) シェラデザインズ ストレッチドーム *3シーズン 2〜3人用 重量約3.5kg
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111)
 10) マウンテンハードウエァー トランゴアサルト *4シーズン 2人用 重量約3.8kg
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112)
 テントの収納はテントポールを中心にして本体とフライシートを太巻き状に巻き上げた円柱状にしまいます。

 太巻きの長さは、折りたたんだポールのセクション(ポールを畳んだ一本)の長さによって決まります。

 太巻きの太さは、収納袋の大きさに左右されます。もし物理的な容積ギリギリの袋に収納すれば、カタログ数字的にはコンパクトなテントという事になりますが、実際には使いずらいものです。

 雨が降っていたり、風が強かったりと悪条件での撤収作業の時に収納袋の余裕の意味が解ります。それはカタログには現れない部分で、現物を手に取って確かめるしかありません。
考察
 全体を通して見て、「そんなに大きな違いは無い?」と思った人、正解!ここに紹介したテントは、山岳テントばかりです。バイクツーリングに使いやすいように特に前室を大きく作ったものや、ホームセンターに売っているコストパフォーマンス一番のようなテントはありません。

 バイクツーリングに使うテントは、機能性能を追求して良いの悪いのするよりも、「たまたま特売で安かった」とか「芋虫みたいな形がいい」とか「防水コーティングの匂いが好き」とか理由はともかく「気に入ったものを大事に使う」というスタンスでいたほうが、人もテントもしあわせなような気がします。

 じゃあ なんでもいいんじゃないか?と考察になってないぞ、と声が聞こえそうなので真面目な話をすると、 テントも壊れる事があります。酷い暴風に当たったり、酷い酔っ払いに当たられたりするとテントポールが折れる事や酷く曲がってしまう事があります。

 そんな時はショックコードを引き抜いて折れたセクションだけ新しいポールに交換する事になるのですが、その新しいポールが部品として供給されていないと、一箇所折れただけなのに「1セット」アッセンブリで丸ごとメーカーから取り寄せて交換になるようでは、時間とコストの兼ね合いで使い続ける事が難しくなります。

 逆に広く一般的に出回っている汎用のテントポールを使って作られているテントであれば、販売店に持って行けばその販売店に汎用ポールの在庫があれば、その場で折れたセクションを交換修理出来てしまう場合があります。もしくは汎用ポールを買って帰り、自分で交換修理が出来てしまいます。

 ここに紹介したテントは3)番のムーンライトと6)番のフリードーム以外は汎用ポールを使用しています。ムーンライトは販売店にポールの在庫があるとは思えませんが、メーカーは補修体制のしっかりした会社なので取り寄せれば修理可能です。フリードームについては微妙です。それであらかじめ予備ポールを取り寄せていつ折れてもいいようにして使っていましたが、沖縄の海岸で台風に叩き潰されてもポールは折損する事はありませんでした。
ポールの素材
 7075等の7000番系の超々ジュラルミンで出来たテントポールは強度が高い半面限界が来ると竹のように鋭く割れるように折れてしまいます。それにくらべて6000番系の超ジュラルミンのポールでは、超々ジュラルミンに比べると限界強度は低いものの折れずに曲がってしまいます。

 7000番系の素材の方が単位重量あたりの強度が強いという機械的性質ですが、素材の肉厚を増すなりポールの直径を太くする事で6000番系でも、さらにやわらかいアルミポールでも十分な強度を出す事ができます。

 山岳テントなど厳しい使用条件で使われるテントは軽さを追求する為に殆どが7000番系のポールを使っていますが、6000番系のポールを使う山岳テントメーカーもあります。それとは別にキャンプ用としてホームセンター等で一般的に売られているテントはもっと柔らかいアルミ合金を肉厚に使った製品が殆どです。それぞれに値段相応の重量と強度ですが、バイクに積んで運ぶテントの場合極端な軽量化は必要ないので、安価なテントの方が使い方が神経質にならずに済むので使いやすい部分があります。

 たとえば折れずに曲がってしまったポールを叩いてある程度真っ直ぐにして、あまり力の掛からないセクション部分のポールと入れ変えてしまえば、しばらくはそのまま使う事が出来たりします。しかし折れてしまっては元も子もありません。

 また、年に数回しか使わないのだからとにかく安いテントで我慢して、ポールが折れたら、そっくり買い換えるという考えもあるでしょう。
単純が一番
 買う前から壊れる事を考えるのは心配性な性格による部分かもしれませんが、これは使い続けられる事こそが道具の本質だと思っているからです。

 しかし今更ながら、ここに登場しているテントは一番新しいものでも既に10年以上前の製品なので(笑)現代の物選びの参考には乏しいかもしれません。そこは逆に10年以上使えるという解釈で見ると 4)番の シェラデザインズ ハーフムーン は今でも改良が加えられた後継種が販売され続けています。シンプルな基本型のテントが製品としても実際使っても一番長持ちするようです。自分でも一番出動回数の多いテントです。

 ・・・と、いう訳で、 シンプルなテントが良い という結論です。 汎用性の高い山岳用テントがバイク旅にも使いやすいと思います。

 もう一つ、機能性能に関わりの無い所で、 どうやってバイクに積載するのかという部分がテント選びに重要です。テント本体やフライシート(雨除け)はどのような形にでも収納できますが、テントポールだけはポールの1セクション(折りたたんだ一本あたり)の長さ以下にはなりません。これはソフトバッグにパッキングする場合には多少の融通が利きますが、コンテナボックスやサイドトランクといった収納箱に入れる場合には収納可能か否かの絶対条件になります。


 最後に、なぜこんなにテントを持っているのか?というと、以前登山とスキーの専門店に勤めていた頃に買っていたものです。シーズン終わりにメーカーが吐き出すモデルチェンジ前の在庫処分の特価品を社販といってほぼ仕入値(しかもツケ払いOK)で買う事ができたものです。もともと好きでやっていた仕事です。それは猫に魚を売らせているようなものなので、安くて旨い魚は片っ端から食べてしまいました。(笑) かくして月末には給料袋の中身はもらったその場でレジに吸い込まれていきましたとさ〜
 
(その一)テントの設営・・・001〜020

(その二)テントの設営・・・021〜040

(その三)テントの設営・・・041〜060

(その四)テント内部の広さ・・・061〜080

(その五)構造的な特徴・・・081〜100

>(その六)撤収と考察・・・101〜112
  
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