1) 山奥深く細い道を走っていると、突如として道の細さに不釣合いな大きさの工事関係の大型車と出くわす事があります。山奥で復旧工事をしている現場は通れる道幅が狭くギリギリである事が多々あり、たまに来る通過車両が通る時だけ、一時的に作業の手を休めて作業中の重機を移動退避させてくれて、道を通してくれる事もあります。
そんな時は重機の横すれすれを通り抜けなければいけない場面も出てきます。左の写真の状態は、何の問題も無く安全で余裕のすれ違いをしている図です。 |
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2) とりあえず1車線分通行できるようにした復旧状態です。谷側には道の路肩に杭が立っているだけです。 このように車両一台分ギリギリの幅員しか無い事が事前に判っている時は、迷わず減速や停止して自分の安全を確認した上で問題個所を通過するようにします。
明らかに対向車の接近が判った場合は、速やかに自車両側のすれ違いポイントを見つけて余裕をもって退避して、対向車を待つほうが賢明です。特に工事車両のスムーズな通行を優先する事が重要です。 |
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3) 谷側のすれ違い待避所、見ての通り落下を予防するようなものは何もありません。一般的に斜度がキツイ場合、下り側が一時路肩に寄って停止し、登り側の車両の惰性を止めないようにすれ違うのが基本ですが、この山域では現場の臨機応変が重要です。
相手に道を譲る気持ちは大切ですが、まずは自車両の安全確保を確実に行う事が重要です。 地元車両とのすれ違いにはさほど神経質になる必要はありませんが、観光客の乗った乗用車とのすれ違いには細心の注意が必要です。
特にピカピカに磨かれた横幅の広い4輪駆動車の動きには注意が必要です。ふだん山道を走り慣れていないドライバーが運転している可能性があり、二輪にとっては非常に脅威になります。 |
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4) 基本的に交通量はとても少なく、走行距離は長く険しいので、長時間運転しているうちに、慣れてしまい、対向車との出会い頭の危険に対する意識が緩慢になり、道幅一杯使うような形で漫然とスピードを上げて走ってくる場合があります。
乗用車同士であれば、間違って出会い頭に衝突しても、冷静でさえいられれば、シートベルトにエアバッグに守られて致命傷は負いませんが、二輪と4輪の衝突では、結果は明らかです。かするような僅かな衝突でも二輪が衝突の弾みで路外にはじき飛ばされて谷に落ちればおしまいです。
或いは、まともにぶつかって、タイヤに潰されて肺などの内臓に出血を伴う怪我を負ってしまえば、都会では余裕で助かるケースでも山中では、病院に搬送されるまでの時間の壁に飲まれてしまう可能性があります。「この退避状態でコツンとでも当てられたら終了です」 |
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5) こちらは道路上のタイヤの走行ラインを見て下さい。道路端より数十センチの所を通っています。本来ガードレールが設置されていた場所だったという事を、一本だけ残っている支柱が物語っています。
こんな場所ですれ違う事になって、谷側にふらついて、「ポロッ」と落ちると、いったい何処まで落ちる事になるのでしょう?バイクを停めてそっと下を覗いてみると、・・・十分人生を落とせる落差があります。これは極端に判り易い場所の写真ですが、本当はもっと判り難い危険個所のほうが多いのです。 |
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6) せっかく設置してあったガードレールが何故無くなったのか?という疑問の答えがこれです。大雨の時に土砂に押し流されてしまったのです。ここはまだガードレールの残骸が判り易く残っていますが、上の写真は完全に土砂に押し流されてしまった跡なのです。
交通量が極端に少ないとはいっても、いつ対向車が来るか判りませんので、車幅の少ないバイクであったとしても、危険を誘発するような停め方は出来ませんので、最も危険度の高いとおぼしき場所は、バイクすら停めておく事がはばかられるので写真が撮れません。 |
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7) 深い谷を大きく回り込んで対岸より見ると、このように土砂が流れた跡が谷底まで続いているのが判ります。
「転落注意」と看板は出ていますが、都会にあるような「死亡事故発生現場」というような直接的な看板は無く、実際に転落死亡事故が起きている事はあまり告知されていません。しかし本来それらの危険は自ら察知するべき事です。 |
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8) この場所は路面状態も見通しも良く、比較的すれ違い易そうですが、こういう場所ほど、スピードが出易く油断を誘うので危険が増す場所です。
このような比較的道幅のある場所でのすれ違いでは、あまり危険を感じずに、速度を十分落とさずにすれ違う事があるので、ふらつかない事はもちろん、すれ違いに入る前の事前の路面の見切りが重要になります。
また、工事車両の大型車とすれ違う場合なども、うまくすると退避しなくてもそのまますれ違う事が出来てしまうのですが、バイクが谷側ですれ違う時には、かなりのリスクを伴います。 |
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9) ここでは、山側の法面が崩れて路面に落石が小山状に堆積しています。これは実質道幅が狭い状態ですが、近くに寄らなければはっきりそれがわかりません。また谷側にはガードレールがありません。
山側も谷側も両方ともリスクを伴います。路面状態が良くスピードが出易い場所だけに、漫然と走行していると、すれ違いのタイミングを逃してしまい、危険個所に接近し過ぎて思わぬ窮地に見舞われる事になる可能性があります。 |
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10) この場面は崖落ちの危険はありませんが、山側の排水用の溝に落ちると面倒な事になります。バイク側から見て登り坂ですので、ここで乗用車とすれ違う事になると、バイク側がガードレールに寄って停まっている4輪と排水側溝の僅かな隙間をバランスを保ちながら一気に駆け抜けなければなりません。
しかしそれが出来ない場合は、バックして退避場所のある所まで下がって道を譲る必要があります。実際この場所で観光客の運転する車が、いい勢いで下ってきてこの場所の先のカーブの手前で出くわしました。とっさに溝の中に逃れて衝突は避けられましたが、もしぶつかっていたら怪我をするのはバイクのほうです。 |
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