ぬるい荒天の大晦日 |
最終的に大晦日の朝五時の天気図を見て、予定していた仲間とのスキーを諦めて、スキー装備を解除して、軽量化したキャンプ装備に変更して出発しました。 |
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1)
大晦日の朝の最低気温はマイナス1度、日中の予想最高気温はプラス1度という、なんともぬるい大晦日です。さらに今後夜半にかけて気温は上がっていくというなんともおかしな天気です。
朝のうちに距離を稼ぐ作戦でスタートしました。
札幌市内を抜けると、夜間気温が下がらなかったので融雪剤の散布が無かった事が幸いして、国道275号線がきれいな圧雪アイスバーン状態を保っていました。これはチャンス!と驚喜乱舞!一気に快走!裏道を使わずにそのまま北上しました。 |
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2)
小雪が舞う中、新十津川町でコンビニ朝食タイムです。気温はマイナス1度くらいですが、燃料タンクに降り積もった雪は細かな粉雪です。走り出すと走行風で舞い散ります。 |
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3)
快適な圧雪路が続く国道275号線です。路面の端のほうは積もった新雪が断熱層の役目をしています。その上をバイクで走ると、圧力が加わった部分が融けて跡が残ります。踏みしめた新雪を突き抜けて下地の圧雪路面にスパイクピンが刺さって利いている事がわかります。
スパイクピンの飛び出し量は、多い程よく利くタイヤになりますが、その反面扱いがデリケートになり、寿命が短くなります。 逆に飛び出し量が少ない程アバウトに扱えて、寿命も長くなりますが、いざと言う時に利きが甘いタイヤになります。
基本的にスパイクタイヤは想定される一番悪い路面状態でもやられないにように作るので、勢いピン数は数打てば良いってもん・・・です。 になりますが、良く利く薬には強い副作用があるもので、解って使わないと痛い目に遭うかも?(笑) |
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今シーズンのほろたちスキー場は他のスキー場と同様に雪不足でオープンが遅れたそうで、大晦日になっても一部コースが閉鎖されている状態でした。それでも年内のスキー合宿は無事に終えたそうで、ゲレンデも穏やかな大晦日をむかえていました。 |
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6)
北海道の豪雪地域幌加内町の政和温泉ルオントのログキャビンです。半分雪に埋もれていますが、内部は冷暖房完備で快適です。
このログキャビンは大きな風除室がついているので、冬のバイクツーリングには最適です。ゆっくり温泉に入って露天風呂でビールでも飲んで、湯上りにレストランで旨い蕎麦食べて、暖かなログキャビンで静かに休めば、翌日には充電完了です。
年末年始でも空いていれば当日利用もできるので、道の駅のトイレで・・・等と考えている方は温泉入る時にフロントの方に聞いてみてください。 |
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7)
国道275号線、幌加内から朱鞠内を通って美深に抜ける区間は深い針葉樹の森を抜ける道です。春夏秋冬それぞれにバイクで走って心地よい道です。 |
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国道275号線、美深町内は10センチ程度の降雪があったようです。気温は0℃に上昇しています。振り積もった雪は湿雪、足元の圧雪アイスバーンは緩み始めています。 |
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美深駅前通りで暖簾を出していた老舗蕎麦屋さんで早めの年越し蕎麦をいただきました。特に奇をてらう訳でもなく、淡々と真面目な仕事を続けているお店でした。やや太打ちで勢いのある蕎麦は香りも良く美味しくいただきました。 |
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10)
蕎麦を食べて外に出ると、雪は雨に変わっていました。これから急速に路面状態が悪化していきます。 |
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先を急がねば!と、駅前の蕎麦屋を出て国道を走り出すと商店街の一角でいい匂いに呼び止められました。見ると製肉店の店先で焼き鳥を焼いています。即クルリとターンして店先にバイクを停めて三本いただきました。これは旨いとさらにもう二本、すると一本おまけしてくれました。
香ばしい煙を上げて焼けていく焼き鳥を見ながら、以前道の駅雨竜でベテラン夫婦が営んでいた焼き鳥屋さんを思い出していました。それはかつて道の駅が人気になる以前よりプレハブ小屋で冬も雪の日も営業していた小さなお店です。道行く人々のオアシスのような存在でしたが、道の駅に人が集るようになったとたんに、道の駅の改築と共にかわいそうな形で隅に追いやられて廃業してしまいました・・・
氷雨の降りしきる中、小さなひさしの下で焼き鳥を焼くのは寒そうでしたが、きっとこれを楽しみにしている人もいるんじゃないかと感じさせる温かな空間でした。 |
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国道40号線咲来(さっくる)のあたりです。雨で急速に緩み出した路面に注意しながら先を急ぎます。 |
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国道40号線中川町佐久から道道119号線を通って海岸線の国道232号に出るルートに進みます。国道をそれると道道119号線は雪深い積雪路でした。これはラッキーと遊んでいると、海に近付くにつれて緩んだ路面に多量の湿雪が積もったいやらしい路面になりました。もう少しで抜けられる所まで行ってみたものの、なんとなく危険を感じて戻る事にしました。かなりのロスタイムです。 |
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14)
結局国道40号線に引き返して先を急ぎます。雨と氷雨が交互にたたきつける中、すでに路面の雪は融け緩いシャーベット状になっています。 |
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これは国道40号線、豊富町市街です。路面をシャーベット状の雪がまばらに覆っている変形交差点です。これは悪い条件が重なっておこる地味に危険が潜む場所です。
A)路面が露出している部分は滑らない
B)路面をシャーベット状の雪が覆っている部分は良く滑る
C)路面に圧雪が残っている上にシャーベット状の雪が覆っている部分は非常に滑る
D)路面が凍っている上にシャーベット状の雪が覆っている部分はとんでもなく滑る
このような滑りやすさの異なる部分が混在している路面は油断できません。 |
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16)
豊富町のコンビニで一服しました。氷雨が凍り付いてバイクのシールド(風防)を覆っています。かつてシールドの無いバイクで走っていた頃には、この氷雨は全てゴーグルのレンズに付いて視界を遮っていました。走行中に左手は絶え間なくゴーグルに付く雪を拭う事に終始して、間欠ワイパーのようにハンドルとゴーグルを行き来していました。
氷雨や湿雪か酷くなると、路面状態は悪化し、視界も悪化します。そのうえ片手運転を強いられるという厳しい状態になり、とどめにゴーグル内部が曇り出すというおまけが付きます。前が見えなくなる事で走行速度は極端に低下します。アクセルを開けられない状態が続き、エンジンの発熱量が減少、どんどん冷やされて、キャブレターがアイシングを起してエンジン停止、そして再始動不能、ついには吹きさらしのまっただなかで進退窮まるという事態が楽しめます。(笑) |
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日没を迎えても気温はさらに上がり続け、氷雨は完全な雨に変わりました。豊富町より北は雪融けが進んだ春のような路面状態です。こうなると全身ずぶ濡れになってしまいます。 通常ならば日没と共に急速に冷えて、路面はアイスバーンになり、濡れたウエァーはバリバリに凍ってしまう所です。
この先稚内市内を迂回して稚内ドーム温泉に向かいます。日本海側に出ると一段と風雨が強まりました。逃げ込むように温泉で湯浴みをして、休憩室でゆっくり転寝を楽しみます。 |
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18)
温泉の閉館時間になって出発しました。稚内市内に入ると裏道は春の洪水状態です。水没している交差点もあり信号待ちで足の付く場所にも困るありさまでした。 コンビニで買い出しをして市内のバイク仲間のお宅で盛り上がっている忘年会に顔を出します。談笑の輪の中で薪ストーブの前で尻に根が生えないうちに切り上げて宗谷岬に向かいます。
国道238号線は雪は無く乾燥路面に北風が吹き荒れていました。それは断続的に息継ぎをするように吹き付ける強力な海風です。そんな中、稚内空港の辺りで、突風に翻弄されつつ進んでいる原動機付き自転車の集団が走っていました。海を渡ってやってくる内地のライダー同士が、助け合いながら厳しい北海道の自然に立ち向かう姿は辛そうでもあり、とても楽しそうでもありました。
今回初めて見ましたが、後方に高揮度LED式の交通誘導灯を点滅させながら走っている原動機付き自転車の集団は、暗闇にも視認性が良く、安全に追い抜いてもらう為に周りに配慮している姿勢が伝わり、いいアイディアだと思いました。
写真は宗谷岬手前の宗谷村富磯の新年を迎える準備をしている神社です。あと数時間で年が明ける隙間の時間今年の無事を感謝します。 |
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19)
21時頃に宗谷岬に到着しました。早速丘に登って風と戦う事約2時間、テントを張り、バイクにカバーを掛けて年を越す準備が出来ました。この時は風速18m程の北風が吹いていたようです。ここは風を遮るものが無く、丘を駆け上がる風が圧縮されて風速が早まるのでテントを張るには不向きな場所です。
しかしここで吹き飛ばされたとしても命に別状は無いので、せっかくの強風なので遊んでみました。このテントは風に強いジオデシック構造ですが、立てる途中には風に無防備な状態になるので、壊さないように組み立てます。 |
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20)
これは札幌から連れてきた年越しの酒です。年末に機会あって工場で酒作りを見学させてもらった時に買ってきた蔵元限定の純米酒です。 蔵では創業以来続いている手作業による大吟醸酒の仕込みを見学させてもらいました。
一台数億円もする大型機械の並ぶ近代的な工場内で、足袋を履いた蔵人が蒸し米を入れた木桶を担いで走っている様は不思議な光景でした。 文明が進んでも大切な部分は人の手によって丁寧に作られている様子を見て、益々酒の味が深くなりました。
本当は一升瓶を連れて旅をしたいのですが、今回は軽量化の為に四合瓶と軽量チタン製コップの組み合わせです。 |
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一夜限りの寝床を設えて年越し酒の封を切ります。御蔭さまで今年も一年無事に走り通す事ができました。感謝感謝! |
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