
1)
2004年の年末から2005年年始にかけての天候は、大きな寒暖の差を繰り返しながら雪が多く降りました。道路に降り積もった雪は車に踏まれて圧雪路になります。そこを除雪車が通り雪面を削り取った残りがそまま解けて冷え固まり強力なアイスバーンになります。そしてまたその上に新しい雪が降り積もり圧雪路面になると、それはアイスバーンの上に形成された不安定な最も危険な雪道になります。
この路面は低温下で安定しているので快適なツーリングが出来ます。路面が良く締まっているのが対向車のライトに照らされて路面が光っている事から判ります。写真は国道40号線手塩川に掛かる橋です。気温マイナス18度、手塩川から発生した川霧が橋梁のナトリウムランプにオレンジ色に照らされています。
川霧の中を通過するとシールドに水分が氷結して視界が遮られるので注意が必要です。 |
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2)
午後6時過ぎ、高速道路事故の通行止め解除を待って札幌を出発し、高速に乗るもアイスバーンで50km/h規制の行列にはまり旭川までのんびり進む、気温はマイナス8度でも滝川辺りまで融雪剤で解けて濡れたアスファルトを進み、
旭川付近で圧雪路面になりのんびり運転解除、遅れを挽回する、急速に気温が下がり比布辺りでマイナス19度、士別で高速降りR40を北上、名寄で給油、給食、美深辺りから雪、音威子府から先は吹雪、サロベツで猛吹雪、稚内に入り強風時々吹雪、宗谷岬に到着したのは微妙に年明け後でした。 |
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3)
予報では荒れた大晦日の予報でしたが、気象衛星の画像と、雨雲レーダーの画像データから見ると、地域的に吹雪いているだけで、全体としてはさほど荒れた天気にはなりませんでした。出発時間の読みは良かったのですが、途中、名寄のコンビニでのんびりしたのが敗因ですね
路面状態は旭川以北しっかりした圧雪路面で順調に距離を稼いだのですが、マイナス19度という気温が巡航速度の低下を招きました。(速度を上げると顔が凍傷になる) 例年通り宗谷岬には多数のバイクが集まっています。 |
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4)
この冬は宗谷岬も雪が多く、早く到着したバイクはこのように雪のオブジェになっています。このように雪のオブジェと化した物体が駐車場に置いてあると、吹雪の中大きなワゴン車等がバックする際に見えずにぶつけられる危険が高まります。
自分で車運転してても特に吹雪の時は、バックミラーも雪で見え無くなるし、窓は凍って見えずらいし、窓開けるのも辛いし、で・・・後方確認がおろそかになりがちです。そんなわけで、この駐車場の中にテントを張って寝るのは怖いですね、 |
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5)
いつもの打ち上げ花火とは別に、町の有志が午前4時から約10分間にわたり108発の花火大会を実施してくれました。 また、宗谷岬駐車場に仮設プレハブを置いて、ライダー達に集う場所を提供してくれています。
本来新年を迎える瞬間に除夜の鐘にちなんで108発の花火を打ち上げる予定であったようですが、いろいろあって午前4時になったとの話でした。漆黒の闇に浮かぶ冬の花火は綺麗です。 |
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6)
毎年恒例の「初日の出インてっぺん」という稚内市主催の初日の出イベントです。6時50分から打ち上げられるいつもの花火です。このあとよさこい踊りが披露されました。干支のキーホルダーを貰う為に碑の前のトラックに向かって既に長蛇の行列が出来ています。
今年は低気圧通過の影響で風の向きが北東風です。 |
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7)
ここに集まるバイク乗りはそれぞれに智恵を絞って冬の北海道に挑んでいます。 |
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8)
昔からのバイク仲間とその作品です。(笑)
「燃焼室」 00)日本一周激励マラソン最終章の「跳ぶ子供」で飛んでいる男の子の妹チャンです。今は無き北見枝幸のライダーハウス「えさしYOU」の仲間達も今はほとんどが家族を持ち、正しい幸せの図を展開しています。
本州から北海道を目指してバイクでやってきて、旅を続ける内に「えさしYOU」で引っかかって、ついには北海道に根を下ろしていった仲間が沢山います。そんな、人生を左右するような旅になるのが「バイク旅」
1988年当時から元旦の宗谷岬には、夏に「えさしYOU」を訪れて夏の北海道にはまったライダーの中で、冬の北海道、元旦の宗谷岬に初日の出を見に行くツーリングしよう!という企てに乗った濃い連中が多数集まったものでした。 |
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9)
元旦の宗谷岬より皆さんの御多幸を祈ります。
毎年毎年、元日に何故この場所にくるのか?学生の頃自転車に乗って初めてここに到達したのが1984年、札幌から4泊5日の旅でした。その後1988年から「えさしYOU」がらみでバイクで元旦の宗谷岬を訪れるようになり現在に至ります。1995年に大きな事故に遭い身体の復活まで4年間は四輪車で来ていました。 |
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10)
事故に遭い手術を繰り返してはリハビリに励む日々を送っていた頃、バイクに乗れず、必然から初めて自動車を持つ事になりました。
元旦の宗谷岬にも自動車で行くようになりました。フルフラットシートをベッドにして、暖房完備で猛吹雪きも関係ありません。丁度車で行く事になった年の大晦日から元旦にかけて猛吹雪になりましたが、車の中で手打ち蕎麦茹でて、蕎麦湯で酒を飲みつつ外の吹雪を傍観してました。それはいつもの日の出イベントは中止!になるほどの猛吹雪でした。 |
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11)
その年は車の快適さをかみ締める元旦宗谷になりました。自分の車で旅に出るのは大好きです。冷暖房完備、雨風構わず、遊び道具満載して、音楽聴きながら、何処でも安全快適に寝られる、なんと快適な事でしょう。事故後は壊れた身体を治す為に病院に通い、壊れた心を治す為に自然の中に通いました。自家用車は最も実用的な移動手段です。
では何故バイクに乗るのか?冬は良く聞かれる質問です。それは、「バイクに乗るのが好き」・・・以上 「好き」に理由もへちまもありません。 |
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12)
「元旦宗谷岬ツーリング」は、より困難な状況を克服していく所に面白みがあります。「バイクにキャンプ道具とスキー道具を積み込んで厳冬期の宗谷岬を目指す」という基本コンセプトは当初から変わっていません。そのなかで、よりシンプルで早い道具と方法を工夫して、余裕のある楽しいツーリングを目指します。
この白鳥達は一日に数百キロを飛べる翼を持っています。今のバイクは疲れ知らずで数百キロを移動できる、無限の翼アタッチメントのようなものです。 |
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13)
今回使用したスキーは今までバイクで装備した中で最大の太さを持つ「ファットスキー」深雪専用のスキー板です。前回の音威子府スキー場でパウダースノーを滑れた事を考えての装備です。
太い板を背負うと横風の影響を受けやすくなり、バイクに乗る難易度が増します。まるで垂直尾翼を装備したような状態になり、風に対する相対速度と翼の角度からくる横方向のベクトルを釣り合わせてコントロールするのがおもしろいのですが、今回サロベツあたりの強風下で200cmのファットスキーをコントロールするのは非常に面白かったです(笑) 仲間と行った名寄ピヤシリスキー場は天候の割に膝下程の深雪を楽しむ事ができました。 |
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14)
美深温泉のログハウスに連泊で宴会をしました。 とっ散らかってますが、内容は仲間の漁業関係者の持ち寄る「毛蟹」や「牡蠣」や「鮭児」など海の幸満載の豪華版です。
翌日仕事の為未明より一人行動開始します。今回は気温が高くエンジン始動もノープロブレムでしたが、路面が雨の為、崩れかけた不安定で危険な路面になり、神経をすり減らしてのライディングとなりました。 美深温泉を出て直ぐに路肩に転落している乗用車に遭遇しました。運転者は無事なようで、路肩で談笑していましたが、バイクでそうなったらタダでは済みません! |
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